担当従業員のトレーニングは、完全なエネルギー制御プログラムの最も重要な側面の1つです。トレーニングは、従業員がサービスやメンテナンスのために機器を効果的にロックアウトするために必要な知識を提供します。この種のトレーニングには、エネルギー制御手順、ロックアウト用のロック、タグ、および装置の使用が含まれます。
トレーニングは、従業員が効率的に仕事をするための準備
担当従業員向けのトレーニングの目的は、従業員がエネルギー制御プログラムの目的と機能を理解し、プログラムを適切かつ安全に使用するために必要な知識と技能を持っていることを確認することです。雇用主は、ロックアウトを実施する前に、担当従業員にトレーニングを提供することが義務付けられています。
機器を修理する人は担当従業員としてトレーニングを受ける必要がある
OSHA規格では、担当従業員とは、機器のサービスやメンテナンスを行なう従業員で、ロックアウト/タグアウトを行なう必要がある者と定義されています。担当従業員は、エネルギー源(電気、空圧、水、ガス、蒸気など)の認識や、対応する施設に存在するマグニチュードの種類についてトレーニングを受ける必要があります。また、さまざまな機器のエネルギーを正しく分離・制御する方法についてもトレーニングを受ける必要があります。
これらの従業員は、機器を操作する前に、すべてのエネルギーが適切に制御されていることを確認するための機器のテスト方法を知っていることが求められます。例えば、新入社員がポンプのロックアウトを行なうことは問題ありませんが、ボイラーの停止を任された場合には、適切なトレーニングを受けていないとその方法を理解できないため、より大きなリスクがあります。また、修理前に適切な手順でボイラーを停止しないと、ボイラーが爆発する危険性があります。
排他的制御(ロック)の価値と警告タグの限界を理解することが重要
エネルギー源がロックをかける手段を持っていない場合、どうなるでしょうか? 従業員はタグの限界についてトレーニングを受ける必要があります。タグは単なる警告装置であり、エネルギー源自体を物理的に拘束するものではありません。担当従業員はまた、いかなるタグも取り除いたりバイパスしたりしないように、そしてタグを設置した担当従業員がタグを取り外すことを許された唯一の従業員であることを指示される必要があります。さらに、担当従業員は、タグアウトシステムをいつ使用するか、またタグにどのような情報を記載する必要があるかについてトレーニングを受けなければなりません。
安全のためのモニタとレビュー: 社員の成功は毎年の仕事
さらに、従業員は最初のトレーニングを受けた後、再トレーニングが必要になる場合があります。再教育の必要性は、OSHA規格1910.147で義務付けられている年次レビューの際に判断されます。従業員の年次審査で不備が見つかった場合、年次審査に合格しなかった労働者には再教育が必要となります。また、現場でのエネルギー制御手順や従業員の職務内容に変更があった場合には、担当従業員は再教育を受けなければなりません。
ロックアウト/タグアウトプログラム成功のための最終ヒント
エネルギー管理プログラムのトレーニングを成功させるためには、理解しやすく、施設に関連したトレーニングを行うことが重要です。例えば、製薬工場の作業員は逆浸透膜システムの仕組みを知る必要がありますが、製紙工場ではその必要はありません。大規模な冷却倉庫やウォークインフリーザーにアンモニア冷却システムを使用している食品製造現場では、アンモニアコンプレッサなどの機器に携わる担当従業員に対して特別なトレーニングが必要です。
担当従業員向けに効果的なトレーニングプログラムを導入することで、従業員の安全は大きく向上します。OSHAが要求する必要な情報だけでなく、現場に特有の追加情報も必ず含めるようにしてください。
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