お客様へのご提案
包装機械メーカは、最新のスマートなマシンテクノロジを用いてお客様のニーズに素早く対応することができます。
しかし、包括的なソリューションとしては、テクノロジの提供を急ぐことが正しい答えであるとは限りません。
スマートマシンは、あらゆるユーザに同等の価値をもたらす万能のソリューションではありません。各エンドユーザは、オーダーメイドのソリューションを必要とする固有の経営課題を抱えています。
お客様の固有のニーズを完全に理解し、最もコスト効率が高く効果的な解決策を提案するには、機械装置メーカは大局的な観点からお客様の問題の根底にある事象を問い直す必要があります。
話し合いから始めます。
最近、飲料業界の専門的な検査機械メーカと話をする機会があり、このメーカでは大規模なソリューションではなく、数個のシンプルなセンサを検査機械に組み込むことによって積年の問題の解決に成功しました。
このことは、この機械装置メーカが従来の枠組みを超え、機械の先にあるものを見ることによって可能になりました。
充填とキャップ締め工程の後に、検査機械が充填レベルとキャップの適切な配置をチェックします。問題がある場合は、不良ボトルを弾いてラインから排除します。
現場の従業員は排除されるボトル数の増加は検知することはできますが、どの充填ステーションまたはタレットが不具合の原因であるのかを特定することはできませんでした。
お客様と話し合った後に、この機械装置メーカは、ライン上流側の機器にセンサを追加することによって、機械は既に利用できる検査データを活用できることに気が付きました。このメーカが供給する特定機器の範囲を超えた問題に対応するために、現場の従業員に実用的な情報を提供できることがわかりました。
機械の先にあるものを見ることによって、この機械装置メーカは、トラブルシューティングや上流側機器の保守に伴うお客様の時間とコストを大幅に節約し、差別化した価値をお客様に提供することができました。
この事例では、うまく機能する新しいスマートな包装機械を設置することが「答え」ではありません。
双方の当事者が課題ファースト(手段より問題解決を先に考える)を十分に理解していたからこそ、よりシンプルなソリューションで問題を解決できました。それによって初めて、当面の課題解決に対してどのようなテクノロジがその会社にとって最適であるかを特定できます。
お客様が実際にどのような問題に直面しているかをよく知ることからすべてが始まります。今日、エンドユーザは主として次の4つの大きな課題に直面しています。
- 従業員のスキルギャップ
- 競争の激化
- データの安全性やネットワークセキュリティを含むリスクパターンの変化
- 資産の活用と生産性
このことは多くの包装機械メーカにとって、従来の枠組みを超え、機械の先にあるものを見ることを意味します。
これができる機械装置メーカ(OEM)は、現在のソリューションを補い、必要に応じて新しいスマートなテクノロジを提供できるので、エンドユーザにとってより大きな価値となります。
例えば、私が担当する別の機械装置メーカは、市場でさらに差別化を進め、他社とは異なるサービスを提供することを目指していました。
しかし、マシンパフォーマンスを提供するコストをエンドユーザに対して正当化する必要がありました。お客様の1社との話し合いを通じて、この機械装置メーカはエンドユーザが労働力の維持拡大で課題に直面していることを発見しました。
このことを念頭において、この機械装置メーカはエンドユーザが社内にリソースを持っていない検査業務の提供に関連する新製品を設計しました。
このサービスのROI (投資利益率)を示すため、機械装置メーカはこの機械の検査前/検査後のパフォーマンスを測定しました。
このパフォーマンスを遠隔モニタすることにより、機械装置メーカはサービスの価値よりも実際の数字に前面において、お客様がこのサービスを継続および拡大するための正当な理由を追加することができました。
一歩退いてお客様の業務を理解することによって、テクノロジだけに頼るのではなく、お客様との話し合いを通じてお客様により良いサービスを提供できることに気づきます。
包装業界の最新の傾向について、詳しくはこのeBookをご覧ください。
公開 2017/07/21