お客様へのご提案
製造メーカにとって、生産設備に対する投資は非常に重要です。とくに、ウェブ加工の業界ではなおさらそうです。ご存知の通り、単体の機械が何百ドルもすることがあります。
これは、すべてが機械に関連することを意味し、機械のオペレーションはそれを良くも、悪くも拡大させます。ダウンタイムは、製造メーカに1時間当たり何万ドルという損害を与えることがあります。サイクルタイムのわずかな改善が、たちどころにお客様の最終的な収益の改善になります。
それでは、どのようにしてダウンタイムを回避し、サイクルタイムを改善したらよいのでしょうか? スマートマシンの出番です。
機械メーカとして、産業用モノのインターネット(IIoT)技術を実装し、機械をインテリジェントにするというのは新しい発想ではありません。しかし、大規模なスケールでさまざまなお客様の要求に機敏に応えるのは、困難な試みです。
あるお客様用の機械のロジック、データのレポート機能、機械の分析は、他のお客様には当てはまらないかも知れません。これでは、次の機会には、また最初から取り組まなくてはなりません。柔軟性のないIIoTソリューションほど、悪いものはありません。エンジニアリングチームは、お客様からの依頼がくるたびに、プログラムし、再プログラムするという圧力の下で奮闘することになります。
FactoryTalk® Innovation Suiteが多くの機械装置メーカ(OEM)にとってその答えで、機械メーカと機械ユーザのニーズを満足させる柔軟な、インダストリ4.0パッケージを採用しようとしています。
エンドユーザの生産性の改善から開始
ティシュー加工業のお客様が出力を最適化し、ダウンタイムとメンテナンスの時間を最小化したがっているとしましょう。同時に、何十年前と比べて技能が低く、経験の浅い労働力を使用して、これを実施しなければならないとします。これは、よくありがちなシナリオです。
成功するかどうかは、アプリケーションのノウハウ、情報対応の戦略、お客様の目標を満足させることのできるツールセットの組み合わせにかかっています。制御システムが自身の独自のアルゴリズムを使用して自動的に調整し、問題を緩和できるとしたら、すばらしいことではないでしょうか? ティシュー加工の場合、ウェブのコンプライアンスの変更への対応、ノッチフィルタを使用してシステムの機械的共振の緩和に対応することができます。これが、Industry 4.0が約束するものです。
情報対応に対処できるお客様の他の泣き所は、機械のメンテナンスです。決められた頻度でログソーの刃を交換するかわりに、システムが、刃が切れなくなった状態を理解し、必要なときにだけ交換すべきではないでしょうか? しかも、刃を交換するときに、正しい手順で確実に交換できるように、追加の作業指示も拡張現実(AR)で提供できるようになります。
労働力不足に直面する時代に、このようなタイプの技術を装備した機械は、製造メーカにとって計り知れないほどの価値があります。しかもこうしたことを適切に実行できるのは、機械メーカとして装置を自分のものとしてよく知っているあなただけです。適切なコントロールパートナと合理化されたソリューションのおかげで、お客様にすぐに付加価値を与え、限りあるリソースにかかる重圧を弱め、スマートマシンを短期間で市場に投入できるようになります。
統合制御システムが機械の開発期間を短縮
パートナとの提携はCurt G. Joa社に競争上の優位性をもたらしました。同社は、おむつやその他の個人用衛生用品のグローバルな製造メーカ向けの加工機メーカです。ダイナミックに絶えず変化する市場に直面して、同社は高度にカスタマイズされた機械をより短期間で効率よく開発し、お客様の手元に届けたいと思っていました。
Curt Joa社はロックウェル・オートメーションと協力して、データベースの内容の最大80%も標準化した設計ソフトウェアを導入しました。また、その際に、リモートアクセスや堅牢でセキュアな統合アーキテクチャのために仮想ソリューションを採用しました。
Curt G. Joa社の電気工学技術リーダであるジェリー・ホルツアー氏は次のように述べています。「お客様の依頼がくると、要求された仕様に合わせて機械を構築するために必要な既存のモジュールを取り込むことができます。当社は、決まったタイプの機械を製造しないので、これは設計プロセスの生産性にとってまさに画期的です。しかも、当社は、カスタマイズされたソリューションを短期間で構築するために、標準ベースのプログラミングモジュールを使用できます。」
リモートで収益、機械装置メーカ(OEM)の新たな展望
スマートマシンを構築するための、繰り返し可能なプロセスを標準化する利点は、お客様の生産性の向上や開発期間の短縮だけではありません。機械装置メーカ(OEM)は、今や稼働時間の延長を差別化要因として売りものにし、リモートモニタを新たな収入源として期待しています。
機械の余力やスキルギャップという課題の解決という絶え間ない圧力の中で、アフターマーケットサポート、スペア部品、サービス契約を提供する能力は、事業を前進するために欠かせません。
エンドユーザの場所で、機械に未解決の故障箇所があることが分かるということを想像してみてください。新たな収益や効率的なサービスのチャンスは、今やすぐ手の届くところにあります。お客様をリモートでサポートすることにより、サービス費用も最適化できます。しかも必要に応じて、差し迫った障害の発生を減らすために、スペア部品をお奨めしたり、修理の依頼を奨めたりして、新たなサービス価値(および新たな収益)を生成できます。
よい知らせは、機械装置メーカ(OEM)はご自身の事業のために、より接続された、自動化された機械の提供への道をすでに、恐らく進んでいるということです。しかし、フロントエンドでの繰返し可能なプログラミングや、バックエンドでの収益駆動のアフターマーケットサービスへ、次のステップを踏み出すことは、多くの企業にとっていまだに未知の領域です。
このビジョンは、適任のパートナがいれば絶対に達成可能であり、現在時点での情報システムの知識がどうであろうと、誰にでも実現できることです。この時流に遅れると、お客様はいつまでも価格競争から抜け出せることができないことになります。
スマートマシンと機器の開発のために重要な注意事項について、当社のeBook (PDF)をご覧ください。
公開 2019/02/25