エミッションコントロールのモニタ
このブログでは、エミッション(排出量)のモニタと報告、そして正確なデータを提供するのに最適なツールについて検討します。事業のエミッションについて信頼できる洞察を得ることは、カーボンフットプリント(温室効果ガスの量)を削減する戦略を立てる上で役立ちます。
センシアのロジャー･バーニソン氏が最近のプレゼンテーションで説明したように、目標は燃料、ガス、ディーゼル、フレアの組成をほぼリアルタイムで把握することです。そして、組成に関するデータから次のステップは、破壊除去効率(DRE)と燃焼効率の計算を行なうことです。
大気中のCO2について語られることが多いのですが、有害排出物について語る際には、メタンも考慮に入れるべきです。
エミッション
このブログでは産業排出量のみを取り上げますが、産業排出量とは、炭化水素の移動と燃焼の結果です。炭化水素は水素と炭素の両方を含む化合物で、メタン、ブタン、プロパン、エタンなどがあります。
例えば、製品を生産または精製している工場では、何らかの形で発電も行なっています。工場でのプロセスも、そこでの発電も、エミッションを発生させます。これらは、微粒子を含む蒸気や煙、またはフレアの形で排出されます。フレアの大きさは、炭化水素の燃焼効率を示します。
社内追跡調査、取引スキーム、政府機関への報告のために、適切な報告やエミッションの計算を行なうには、どこでどのような排出を行なっているのか、また、その排出があらかじめ設定された許容量の範囲内なのかを知る必要があります。
エミッションを正確に報告するためには、どのような種類の報告があるのかを知っておく必要があります。
- CO2およびCH4 – 排出権取引と報告のためにリストされる。
- NOxおよびSOx – 環境モニタのために追跡される。
- 微粒子 – 燃焼の質や効率を判断するために追跡される。
規制当局が求める継続的な改善に対応する一方で、世論や潜在的な投資家からの要求も念頭に置く必要があり、エミッションの計算と報告に関しては考慮すべきことがたくさんあります。
エミッションの計算
エミッションの計算が手作業で行なわれていることは少なくありません。また、排出ガスが排出されるすべての機器についてエミッションが計算されるとは限りません。場合によっては、数台、または主要な排出装置とみなされる1台のみについて計算されることもあります。手作業で追跡･計算されたデータには、データポイントの見落としや計算ミスのリスクが常に存在します。
しかし、世界のどこで事業を行なうかによって、報告に対する要求は厳しくなる可能性があります。排出権取引制度には法的要件が含まれており、違反した場合には罰金が科される可能性があります。エミッションを正確かつ定期的に計算していないと、例えば、米国環境保護庁(EPA)が毎年実施する相対精度試験監査(RATAテスト)や、同庁が四半期ごとに実施する相対精度監査(RAA)で、罰金のリスクが高まることになります。
次の質問は、工場全体のエミッションをどのように正確に測定、計算するかということです。
測定技術
私たちが定期的に目にするのは、コンプレッサやボイラーなど1つの機器からのエミッションを監視する単一ソース測定ツールに投資している施設です。データは、燃料の流量、温度、質量(どのタイプの流量計を使用するかによって異なる)を計算するための情報を提供する流量計から収集されます。制御メーカが提供する燃焼効率の仕様を使用し、不確実性の割合を考慮して排出量を計算することができます。
必要なレポートを作成する際の課題は、異なるデバイスからレポートを収集し、照合することです。
ロジャー氏は、センシアが戦略的買収のおかげですべてを統合するソリューションを手に入れたと説明しました。2022年、センシアは独立系フロー･コンピュータ･インテグレータを開発したスウィントン･テクノロジー社を買収しました。スウィントン･テクノロジー社は、二酸化炭素とメタンの測定と報告の両方に適用できるように開発された監視・監督ソフトウェアのマーケットリーダです。
センシアの製品ポートフォリオにスウィントン･テクノロジー社の製品が加わったことで、TruSTという計量監視コンピュータを提供できるようになりました。TruSTは、フローコンピュータ、PLC、CBMのすべてのデータを統合し、リアルタイムのモニタと包括的で信頼性の高い計測を実現するエンド･ツー･エンドのソリューションです。
EyeMetもセンシアが提供する便利なアプリケーションです。これは計量管理情報システムで、計量システムのハイレベルな概要を提供します。TruSTと組み合わせることで、コンピュータにアクセスできる場所であればどこからでもエミッションをモニタできるようになります。
これらのツールを使えば、事業全体のさまざまなソースからのデータを組み合わせ、1つの包括的なレポートを作成することができます。グローバルな概観を得るために、複数の地域にまたがるレポートを作成することも可能です。
施設全体のエミッションの推移を追跡することで、ベンチマークを行ない、生産と燃焼の効率性を把握することができます。また、CO2排出枠取引スキームへの正確な報告や、CO2削減努力の進捗状況を利害関係者や一般消費者に報告することができます。
詳細は、Measurement (sensiaglobal.com)をご覧ください。
注: EyeMetおよびTruSTは、Sensiaの商標です。
