お客様へのご提案
パイプラインのポンプステーションやコンプレッサステーションで可変周波数ドライブ(VFD)を使用する場合、省エネルギーに関連した利点には非常に定評があります。
このドライブは、パイプラインでの流量を増減するのに必要な精密制御を提供します。その結果、流量を制御するのにコントロールバルブを必要とする直入れモータスタータよりも、さらに大きな効率と省エネルギーをもたらします。
しかし、VFDについていつも理解されていると限らないのは、適切な選択をすることにより実現できる他の利点です。というのは、ドライブテクノロジのすべてが同じでものではないからです。しかもテクノロジによっては、もっと大きなコストの削減ができ、さらに優れたパフォーマンスを達成できるからです。
この点を念頭に置くと、ポンプステーションやコンプレッサステーション用VFDを探すためには、鍵となる3つの機能があります。
1. 同期機能
同期転送をサポートするドライブは、たった1台のドライブで複数のポンプモータを起動および制御できます。このため、マルチドライブシステムと比較して、先行投資の資本コストと設置コストを2モータ方式では33%、4モータ方式では60%も削減できます。
この機能を活用するドライブシステムは、御社の最大の稼働コストであるエネルギー使用量を削減するのにも役立ちます。第一に、マルチドライブシステムと比較して駆動損失が減少します。また、モータを商用電源と同じ周波数にし、モータを商用電源に切換えできます。このため、システム全体の効率が改善し、いっそう省エネを実現できます。
最後に、同期転送は起動時の電力系統に対する影響が小さく、ピーク時の電気料金が軽減するか、ピーク時の電気料金を根絶し、設備寿命が長くなり、メンテナンス費用を削減できます。
2. 強化された統合機能
最新の可変周波数ドライブ(VFD)の中には実装、運用、保守が容易な統合機能を備えているものがあります。
例えば、アドオンプロファイル(AOP)は直観的なプログラミングのために、ドライブ情報や構成可能なパラメータを整理することによってセットアップと統合を簡素化できます。また、自動デバイス構成は複数ドライブを導入したり、ドライブを交換したりする場合に簡単にセットアップできます。この機能により、ドライブ構成がLogixコントローラに保存され、コントローラがドライブ構成を検出すると自動的に新規ドライブや交換ドライブにドライブ構成情報がダウンロードされます。このため、時間のかかる再プログラミング作業を削減できます。
3. リモートでの可視機能
可変周波数ドライブ(VFD)が適切なフォーマットでパイプラインの制御ネットワークに接続されている場合、これらのドライブはすぐに活用できるパフォーマンスデータを中央の制御室に提供できます。このため、オペレータはより良い判断を下すことができます。
例えば、オペレータは異なるユーティリティゾーンにある2台の接続されたポンプステーションの料金が著しく異なることを発見できました。しかも、その後、料金が低いゾーンのポンプステーションの方をより大きく稼働できました。単一のユーティリティゾーンでも、エネルギーコストがオフピーク時間に大きく低下するために、オペレータは低料金を十分に生かすためにオペレーションを調整できました。
また、オペレータはプロセスパフォーマンスをモニタし、トレンド分析するためにリモートでデータにアクセスして、予想されるメンテナンスのニーズを明らかにできました。同じ速度で稼働している3台のポンプを見て、1台のポンプの負荷トルクが低いことに気づきました。そのため、問題を調査するために技術者を派遣することができました。
よりいっそうの節約を実現
可変周波数ドライブ(VFD)は、製品固有のパフォーマンスと費用削減の利点をポンプステーションとコンプレッサステーションにもたらします。同期、統合およびリモート可視機能を備えたVFDは、お客様のパフォーマンスと節約水準を新たなレベルに引き上げます。
お客様のパイプラインの要求がどんなものであろうと、最適なVFDソリューションがあります。
公開 2020/04/13