お客様へのご提案
増え続ける世界人口。それに追いつく食糧を供給しなければならない食品産業では、同時にその生産が環境に及ぼす影響も考慮しなければなりません。生産高の増加に必要なエネルギー量もゴミ埋立地の廃棄量も人口密度が高くなればなるほど増加します。そして、天然資源は枯渇しつつあります。
これを踏まえて、メーカはバランスをうまく図り需要の高まりに対応しながらもできるだけコストを抑え安全かつサステナブルに生産しなければならないという責任があります。
メーカの多くは施設レベルあるいはもっと小さな生産ラインレベルでエネルギー消費量の追跡をはじめています。消費量をモニタすることで、エネルギー消費量とコストの低減につながる何らかの改善策が見つかるからです。
また、過去のデータにアクセスできれば、電圧低下(サグ)や高調波などといった断続的あるいは連続的に起こる電力問題に対処することも可能となります。そうすれば、機器の故障や製品の品質的な問題から発生するコストを何千ドルも節約することができますし、エネルギー供給網で発生する電源関連の問題やそれに伴う罰金も回避できます。
改善策を見つけるには、この種のデータ監視と分析が不可欠です。計測できないものは改善できないためです。同時に、予測して先手を打つには機械装置メーカ(OEM)のサポートも有用です。
水、空気、ガス、電力、蒸気のデータを表示し、すぐに活用できれば、管理者やオペレータは問題を常に確認し、解決を導くことができます。エネルギー消費の管理を改善しても、必ずしも即座に大幅な改善が見られるわけではないため、継続的な利益を確保しておくことは特に重要です。
エネルギー管理は、短距離走ではなくマラソンのようなもので、いつ、どのように機械が標準のエネルギー消費を超過したか、機器の変更により立上げ時にかかる消費量が急増したのはなぜか、コンポーネントの変更により生産サイクルが消費のピーク時まで伸びたのはなぜか、といった問題をもとに時間や日ごとの単位で節減を評価します。
視覚化は経過を追跡する唯一の実用的な方法です。人間による観察や介入には、計画、実施、確認、調整などの業務を担う管理者やチームメンバーが必要ですが、機器間を相互に行き来し、経由するデータの流れこそが、エネルギー効率の改善を促進させる鍵を握っているのです。
公開 2014/05/22