お客様へのご提案
プラントデータを分析してプラントのパフォーマンスを向上させることに興味はありますか? 品質の問題や、品質、プロセスおよび機器データに基づく予期せぬ停止の主要原因を特定したいと思いませんか?
他の多くの生産者と同様、その答えは「はい」でしょう。プロセス産業の生産者は、問題の対処に役立つ分析に強い関心を寄せています。
これらのタイプの生産問題の解決を試みるほとんどの分析ソリューションでは、これまで接続が困難とされてきたさまざまなソースからデータを取得します。コネクテッドエンタープライズのビジョンは、その広範囲のアプローチにより、ビジネスの知見をさらに深めることを可能にします。
同様に、これを支援するテクノロジもその規模を拡大しつつあります。レベル3のワークステーション(制御レイヤの外側、プラント境界の内側)で実行される統合ソリューションにかわり、現在および未来のプラットフォームは、制御装置やキャビネット機器、またはセキュアなクラウドプラットフォームの高度なテクノロジを統合しています。
これによって多くの生産者は、「どこで分析ソリューションを実行すべきか?」という問いから解放されます。
3つの産業用レイヤとは、機器レイヤ(制御用LAN)、システムレイヤ(ワークステーション)、およびクラウド(インターネットに基づくレイヤ、多くの場合において敷地外に設置されるが、常にそうする必要はない)を示します。この3つの産業用レイヤのオプションを調査する際に、以下について検討します。
データはどこにあるか?
ほとんどの生産者にとって、この質問に答えることは、どのような情報が問題を解決するために役に立つかや、それが現在どこに保存されているかを知ることにつながります。
データ交換がセキュリティ目的で制限されるいくつかの境界をもつ制御システムピラミッドを想像してください。
特定の分析ソリューションで必要となる形式で集められたデータはどこにあるでしょうか?
許容可能な産業用セキュリティをどこにどのような形で提供しますか?
アプリケーションによって機器のオン/オフが切換えられる場合、生産者は意思決定がハッカーによって変更されていないかや、間違った意思決定につながるデータが提示されていないかを確認する必要があります。
生産環境システム内の分離されたデータレイヤ間のセキュアなデータ交換が必要であるのはこの理由によるものです。
制御ピラミッドの上層へ行くほどデータ交換はオープンになり、下層へ行くほどセキュアになりデータは隔離されます。ただし、データの流れが一方向のみである場合は、答えは末端の機器からしか得られません。
遅延や手動応答への待機時間のために短期的な機会が失われる可能性があり、結局、「セキュリティが少ない」と思われるレイヤで得られたデータに基づいて意思決定を行なうことが必要となる場合があります。
今日のソフトウェアは、時とともにテクノロジと脅威が増大するにつれて拡張可能な上位レベルのセキュリティを提供することができます。
これは核心的な問題への回答にはなっていませんが、すべてのレイヤで最高のセキュリティを実現すること、データ交換のオープン性を維持すること、利用可能なセキュアなテクノロジを適用することを検討し、多層セキュリティでユーザを保護する必要があります。
コネクテッドエンタープライズの各レイヤにセキュリティ保護がある場合、生産者は分析ソリューションを設計する際に、現場のセキュリティ規準や実装レベルを考慮に入れる必要があります。
分析ソリューションの場所はコストにどの程度影響するのか?
実行するレイヤ、セキュアなデータ交換のコストの違い、および必要な認証要件によって価格は異なります。
配備のエンジニアリングや製品、サポートのコストも、アプリケーションを実行する場所によって異なります。例えば、クラウドプラットフォームでは、ベンダーは反復的なコスト構造のリソースに対して課金する場合があります。
ただし、これは現地のIT業者が保守、更新または管理に必要な追加のコンピュータまたはデバイスを持っていない場合です。一方、デバイス管理ソフトウェアは飛躍的に進歩しており、そのためハードウェアアップデートの提供が容易になっています。
したがって、目標の達成に役立つオプションのコストを考慮することは、意思決定にも役立つという側面があります。
結局のところ、どこで分析ソリューションを実行すべきかという質問に対する正しい答えは存在しません。
ただし、プロセス産業の多くの生産者にとって、これらの3つの質問に答えることが実行可能なソリューションを実現するために役に立つことは確かです。
公開 2017/08/16