Automation NTH社は、幅広い産業分野のコンサルティング、カスタムターンキー設計、システム最適化に注力しています。テネシー州ナッシュビルに本社を置き、ライフサイエンス、自動車、エレクトロニクス分野に特化した専門知識を有する企業です。
- デバイス組立システムの能力を向上させ、部品当たりのコストを下げる。
- ロックウェル・オートメーションのMagneMover LITEリニア搬送システム
- 生産能力とスピードが倍増
- 部品単価を40%削減
- 床面積を約38%削減
課題
革新的なテクノロジ
多くの患者にとって、革新的な医療機器は治療法を一変させました。これらの医療機器は、高度なセンサを使用して重要な健康指標をモニタしています。
データは携帯電話やその他の機器を通じて患者に送信され、また他の医療機器に直接リンクさせることもできます。
「モニタリング装置の組み立ては、非常に難しいプロセスです」と、Automation NTH社のエンジニアリング担当副社長ジェフ・バック氏は語ります。
テネシー州ナッシュビルに本社を置くAutomation NTH社は、コンサルティング、カスタムマシン製作、システム最適化に注力している。同社は多くの産業にサービスを提供しているが、ライフサイエンス、自動車、エレクトロニクス分野に特化した専門知識を培ってきました。Automation NTH社は、ロックウウェル・オートメーションのPartnerNetwork™プログラムのメンバーです。
生産能力増強
Automation NTH社は、手動組立から自動生産に移行する医療機器メーカから相談を受けました。他の医療機器と同様、FDAの設計検証の対象となり、それには全工程における製造管理の検証も含まれています。
まず、Automation NTH社は、約30の精密なプロセス工程ごとに要件を決定しました。
Automation NTHのスタッフ・コントロール・エンジニアであるジョー・コッキーニ氏は次のように説明します。「その工程には、細いワイヤを曲げ、はんだ付けし、エポキシ樹脂を塗布し、硬化させるといった複雑な工程が含まれています。しかも、それはデバイスの一部分だけでしかありません。」
この組立システムは、Allen-Bradley®のコントローラをベースとしたロックウェル・オートメーションのプラットフォーム上で稼動しています。各組立ステーションに装置を搬送するため、Automation NTH社はベルト駆動のコンベヤシステムを選択しました。
Automation NTH社は、検証済みのモジュール式組立システムを立上げて、生産を開始しました。
バック氏は次のように述べています。「クライアントがスケールアップを続ける中で、生産能力を増強し、コストを削減する方法を決定するよう要請されました。具体的には、検証済みのプロセスを維持しつつ、完成品の総コストを下げたいということでした。」
ソリューション
より費用対効果に優れた方法
Automation NTH社は、組立工程の生産コストはシステムの広大なフットプリントによって左右されると判断しました。
「組立システムはクリーンルーム内にあり、コストのかかる環境です。また、製造フットプリントを増やすことで生産規模を拡大することは、製品価格に悪影響を及ぼします」と、バック氏は説明します。
より費用対効果の高いアプローチを開発するため、Automation NTH社はロックウェル・オートメーションのインテリジェント・コンベア・システムであるMagneMover® LITE™に着目しました。
MagneMover LITEは、従来のコンベヤのように固定速度と固定ピッチで走行するのではなく、よりシンプルでコンパクトな設置面積でトラック上の磁気推進式キャリアの独立制御を可能にします。このシステムは、軽荷重を効率的に走行させるように設計されており、非接触駆動システムとしてクリーンルーム環境でも優れた性能を発揮します。
ロックウェル・オートメーションのテクニカルサポートと協力し、Automation NTHはシミュレーションソフトウェアを使用してシステム設計を進めました。
仕組み
Automation NTH社独自のソフトウェアエンジンが、MagneMover LITEキャリアとコントローラ間のインターフェイスとして機能します。
「デフォルトでは、ソフトウェアエンジンは100キャリア、100ステーションまで対応できるように設定されています。これはテンプレートのようなもので、システムを開発するたびに使用することができます」と、コッキーニ氏は語ります。
ロボットと同様に、MagneMover LITEシステムは、キャリアを正確な位置に移動させるための手動モードを使ってトレーニングすることができます。
「あなたはラインを歩いて教えるだけです」と、コッキーニ氏は語ります。
ステーションマネージャ機能により、ユーザは追加のプログラミングをすることなく、ステーションの追加、削除、変更ができます。また、ユーザ定義の動作と現在のマシン状態を考慮し、次の搬送に最適なステーション先を決定します。
コッキーニ氏は次のように説明します。「すべてがダイナミックです。MagneMover LITEシステムはリアルタイムの状況を評価し、総合設備効率(OEE) への影響が最も少ないアクションを自動的に選択します。」
医療機器は100%機械で組み立てられますが、この製造メーカは、施設のビジネス要件に応じて、ステーションでのピッキングと品物の積み込みをロボットまたは手動のどちらのプロセスでも行える柔軟性を求めていました。
「私たちはハイブリッドアプローチを設計しました。そして、そこでMagneMoverが本当に輝いたのです」と、コッキーニ氏は語ります。
加速度、減速度、速度、位置がプログラム可能なため、同じ装置を手動またはロボットによる「ピック&ロード」プロセスのいずれにも対応できるように変更することができます。
結果
より効率的な製造。低価格化。
現在までに、Automation NTH社は米国とアジアにMagneMover LITEをベースとした6つのデバイス組立ラインを設置しました。
「最終的には、MagneMover LITEを使用してソリューションを再構成し、工具を再利用して、実証済みの有効なプロセスを維持することができました」と、バック氏は語ります。
当初のベルト駆動ソリューションは、2アップの構成が可能でした。MagneMover LITEを使用することで、Automation NTH社は同じスペースで4アップ構成を設計することができ、実質的にアプリケーションの容量と速度を2倍にすることができます。
バック氏は次のように述べています。「私たちの主な目的は、生産量を増やし、部品単価を下げ、世界中の患者がこの製品をより容易に入手できるようにすることでした。そして、私たちはそれを達成しました。」
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公開 2023/09/12