HTプロセス社は、石油&ガス産業向け特殊用途機械製造のリーダです。一貫してTQM (総合品質管理)の原則に基づき、不良品ゼロの文化を製品に取り入れることで、最小の総所有コストで高い生産能力と効率を提供しています。HTプロセス社の製品には、全自動LPG (液化石油ガス)充填機、ロボットによるシリンダの積み込みと積み下ろし、シリンダ検査システム、ビチューメンドラム充填プラント、ビチューメンポリバッグ充填プラントなどがあります。
- 積み込みと積み下ろしに伴う危険の最小化
- 安全プロトコルの遵守
- 時間当たりのシリンダ処理量の向上
- 作業員の負傷リスクを最小化
- 1時間当たり2000本のシリンダを処理する能力
課題
安全で効率的な積み込み/積み下ろしシステムの設計
HTプロセス社では、従来のシリンダ式のハンドリングシステムで、1時間当たり300~500本のシリンダを処理し、トラックへの積み込みは手作業で行なっていました。時間当たりのシリンダ処理量を増やすため、充填システムを革新しました。しかし、上流の処理能力が上がると、ボンベをトラックに積み込むために、危険区域でより多くの作業員を雇用しなければならなくなりました。工場でのトラックへのガスシリンダの積み下ろしは、慎重な計画、安全プロトコルの厳守、効果的な調整を必要とする、重要かつ潜在的に危険なプロセスです。
HTプロセス社では人の安全が最も重要であり、危険区域での積み込み作業に必要な人手を最小限に抑えるとともに、次のような課題にも対応できるローダとアンローダが必要でした。
- 重い物を持ち上げる: ガスシリンダはかなり重いため、それを扱う作業員に背中の怪我や緊張のリスクをもたらします。これらのシリンダを手作業で持ち上げ、操作するプロセスは、肉体的に厳しく、人間工学に基づいた適切な訓練が必要です。
- シリンダの完全性: シリンダを慎重に取り扱い、損傷や腐食がなく、漏れがないことを確認します。
- 時間的制約: ガスボンベの積み下ろしに時間的制約がある場合があり、作業員へのプレッシャーが増大し、安全性を損なうことなく効率的なプロセスが必要となります。
- 労働力の利用可能性: 1日の最大トラック数に対して割当てられる作業員の数が限られているため、それを扱う作業員に背中の怪我や緊張のリスクをもたらします。
ソリューション
伝統的な機構よりも先進的なロボット・ローディング・システムを採用
HTプロセス社は、ロックウェル・オートメーションをパートナに迎え、積み込み速度の向上という要件を満たしながら、必要な工数を最小限に抑え、危険区域での作業員のリスクを低減できるロボットローダーを共同開発しました。
HTプロセス社は、高速積み込み作業に対応できるロボットシステムを構想していました。特注のガントリシステムは、ピック&プレース作業専用に設計されました。これは、異なるトラックサイズやずれたトラックフレームに適応するよう、フレキシブルに作られました。
このソリューションには、ロックウェル・オートメーションのCompactLogix™コントローラと統合モーションKinetix® 5700サーボドライブが搭載されています。このシステムは、信頼性の高いサイクルタイムを保証し、最小限のオペレータの操作で継続的に動作します。
結果
安全リスクを最小限に抑え、高い生産性を実現
HTプロセス社は、危険区域の作業員が負傷するリスクなしに、1時間当たり2,000本のシリンダを処理することを達成しました。より高いスループット負荷により、エンドユーザは先進的な高速充填システムのメリットを最大限に享受することができます。
このシステムにより、手作業が不要となり、シリンダへのダメージも少なくなりました。
将来への展望
公開 2024/01/10