- 老朽化した機器コンポーネント
- 製品寿命につながる故障の増加
- 予定外のダウンタイム
- 上流への悪影響
- 廃番製品計画により将来の可用性が制限される
- 先見的なプラント最新化プログラム
- ロックウェル・オートメーションの製品価格およびサービスサポートのインセンティブ
- PowerFlex® 525 ACドライブのアップグレード
- 予算および時間の大幅な削減
- 設置が容易
- 新製品の特長と機能
飲食料品からパーソナルケアまで、個包装の需要は伸び続けています。北米のある飲料業界のリーダは、その最大の個包装用の容器製造施設の1つを含む生産能力と施設に投資し続けています。
「当プラントは高度に自動化された50万平方フィートの施設です」と、プラントのシニアオートメーション制御エンジニアは説明しました。「当プラントは主にロックウェル・オートメーションで標準化されています。ControlLogix®およびCompactLogix™制御からKinetix®サーボドライブおよびPowerFlex®可変周波数ドライブまで、当社の機器と主要コンポーネントのほとんどは、ロックウェル・オートメーションのカタログに記載されているAllen‑Bradley®製品です。」
課題
老朽化した機器とコンポーネントが予定外のダウンタイムにつながる
しかし、16年を経て、プラントの機械やコンポーネントの多くが陳腐化しています。
エンジニアは次のように述べています。「PowerFlex® 40 ACドライブの1つを稼働を終了したところ、70,000時間稼働していました。老朽化や南部特有の高温など、どのような要因であろうと、プラント環境で電子機器を永遠に使用できることはありません。パレタイザ、ケースパッカー、さらには建物の一部設備まで、ここにあるすべての機器はPowerFlex 40ドライブのいずれかのバージョンを使用しています。」
同氏は、プラントに約650台の古いドライブがあると推定していますが、これらは徐々に故障し始めています。多くの場合、1台のドライブを交換するために電源を切断すると、追加の故障がドミノ効果を引き起こします。
制御エンジニアは次のように説明しています。「事後対応的なダウンタイムでは、失われるのは機器のダウンタイムだけではありません。その機器に依存する他の部門でもダウンタイムが起こります。上流部門が過剰に生産してしまうと、私たちがその瞬間に作れていないもの以上に、全体として大きな頭痛のタネになるのです。解決策が得られるまで、これが物事を悪くすると気が付きました。」
ソリューション
先を見越した最新化プログラム
そのため、この施設はロックウェル・オートメーションの代理店であるケンダル・エレクトリック社のサポートを得て、2019年にすべてのPowerFlex 40ドライブを新しいPowerFlex® 525 ACドライブに置き換えるなど、プラントの最新化の取り組みを開始しました。これらの次世代ドライブは、迅速かつ簡単な設置と構成をサポートする革新的なモジュール式設計と、機能性の向上を特長としています。
また、ロックウェル・オートメーションのドライブ移行プログラムも活用できました。北米で利用可能なこのプログラムは、エンドユーザが老朽化したモータ、モーション、マイクロ制御技術をアップグレードするのに役立つ製品およびサービスサポートのインセンティブを提供します。ドライブを5台購入するごとに6台目が無料になるほか、対象となるプロジェクトにはフィールドサービスサポートが含まれる場合があります。
結果
機能性の向上、大幅な予算および時間の節約
制御エンジニアは次のように述べています。「移行プログラムは、特に650台のドライブを購入していましたため、意思決定の大きな要因となりました。その結果、大幅なコスト削減が実現し、それをプロジェクトに再投資することができました。3段階ではなく2段階で購入してプロジェクトを実施できるため、アップグレードをより早く完了できます。」
同工場は2020年にアップグレードの第1段階を完了しました。これまでのところ、約400台の新しいドライブが設置されており、今年、第2段階の設置が完了します。制御エンジニアは、先を見越した最新化と製品の最新バージョンへの移行によるいくつかのメリットを挙げました。
「PowerFlex®ドライブの信頼性に感銘を受けました。機器のダウンタイムが発生する場合、最初から設置してプログラムし、計画する方がはるかに簡単です。最新化の最大の利点の1つは、アップグレードするさまざまなロックウェル・オートメーション製品に付属する新機能を活用する能力です」と、語っています。
これには、自動デバイス構成(ADC)が含まれ、交換されたドライブの促進、交換、および立上げを簡略化します。すべてがダウンタイムの低減につながりました。ADCを使用すると、ユーザはLogix制御システムを構成してドライブのIPアドレスを自動的に設定し、ドライブのファームウェアと構成をダウンロードしてインストールします。
制御エンジニアは次のように説明しています。「技術者の観点で言うと、故障を特定し、ドライブを交換するだけです。この作業が完了すると、残りの作業はオートメーションが担当します。パラメータを追跡したり打ち込んだりする必要はありません。
PLCがこれらすべてを制御してセットアップします。膨大な量の当て推量を必要とするものでしたから、これが無くなったことにより非常に時間が節約されました。ほぼプラグ&プレイです。」
機器や状況にもよりますが、同氏はADCによってドライブ交換1回当たり60分から90分を節約できたと推定しています。彼は、ケンダル・エレクトリック社との関係があったからこそ、KDPにADCが有効だという提案が得られ、ドライブ移行の成功にもつながったと評価しています。
制御エンジニアは次のように述べました。「ロックウェル・オートメーションとその販売代理店の技術担当者にぜひ頼ってください。ケンダル社が当工場の用途や新しい設備の能力を正確に理解し、「こんな機能が貴社に合っているかもしれませんよ」と提案してくれたことが、我々の移行プロジェクトにおいて非常に大きな役割を果たしました。」
この工場では、PowerFlexドライブの移行を完了すると、Kinetixサーボドライブのアップグレードに集中する予定です。この移行は、製品およびサポートのインセンティブの対象にもなります。
「850台近くを交換する予定です。今後数年はとても忙しくなるでしょう」と、制御エンジニアは指摘しました。
公開 2024年9月3日