結果
- オプティマ社は、より柔軟で機敏な包装ソリューションに対する市場の需要に対応するために、お客様を支援する必要がありました。
ソリューション
- ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャソリューション
- Allen‑BradleyのControlLogix PAC
- iTRAKインテリジェント・トラック・システム
- 35台のAllen‑BradleyのKinetix 6000多軸サーボドライブ
- Allen‑BradleyのPanelView™ Plus 7 HMI
結果
- フォーマット切換え時間の短縮 - 最大50%短縮
- 装置全体の効率性(OEE)の向上
- スループットの向上とボトルネックの解消
- フォーマットと製品のバリエーションに対する柔軟性の向上
- 複数の機械的な調整の必要性がなくなり、コネクテッドエンタープライズへのアクセスが容易になるため、オペレータの操作が軽減される。
背景
Optima Nonwovens社は、OPTIMA Packaging Group GmbHのメンバーで、紙製衛生用品を包装するための最先端技術を開発しています。同社のシステムは、製品の搬入から出荷のためのパレット積みまで、自動化された包装工程のすべてをカバーしています。製品としては、紙おむつ、生理用タオル、バスルーム・ティッシュ・ロール、ウェットティッシュなどがあります。
同社のソリューションは、多様化する国際市場の製品バリエーションや要求に合わせて、小包装からジャンボパックまで1台の機械で処理できる柔軟性に優れています。また、検査機能や二次包装機能を統合し、完全な自動化ラインを実現しています。
オプティマ・ノンウーブンズ社は、最先端のエンジニアリング技術を積極的に採用し、開発およびプロジェクト計画を進めています。その結果、ヨーロッパ有数の衛生用品サプライヤであるインテージナ・プロデュクション社のために、新しいおむつ用バガー/スタッカーを開発することになったのです。この新機種には、ロックウェル・オートメーションの革新的なiTRAK®インテリジェント・トラック・システムが採用されています。この技術導入により、製品フォーマットの迅速な切換えのための柔軟性が大幅に向上しただけでなく、機械の総合的な設備効率(OEE)の向上にも貢献しました。
OPTIMA Packaging Group GmbHは、パートナレベルのOEMプログラム参加企業として、ロックウェル・オートメーションのPartnerNetwork™プログラムのメンバーです。ロックウェル・オートメーションのOEMプログラムのメンバーは、メーカがビジネスの俊敏性を高め、生産性を最適化し、ビジネスパフォーマンスを向上させるために、高品質で革新的な機械や装置を提供することに尽力していることを示しています。ロックウェル・オートメーションの製品、技術、業界の専門知識を活用することで、これらのPartnerNetworkメンバーは、エンドユーザがサステナビリティ(持続可能性)と安全遵守の目標を達成することも支援しています。
ソリューション
同社の機械の95%はすでにロックウェル・オートメーションのAllen-Bradley®製品を導入しており、オプティマ社にとってiTRAKソリューションへの移行は自然な流れでした。
iTRAKは、直線と曲線を走行する複数のムーバで構成され、そのすべてが独立して制御できるため、固定ピッチベルトシステムの制約を即座に取り払うことができるソリューションです。リニアとロータリの両方を組み合わせた非常に革新的な機能により、柔軟で完全に統合されたソリューションとなり、生産スループットの向上、メンテナンスと機械全体の小型化、そしてこの例では機械の交換時間の短縮を実現します。
iTRAKシステムは、ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャソリューションの一部であり、このソリューションは機械の主要機能の大部分の作動と制御に使用されています。自動化基盤の中心には、Allen-BradleyのControlLogix®プログラマブル・オートメーション・コントローラ(PAC)があり、Allen-BradleyのPanelView™ Plus 7オペレータインターフェイスと連動して動作しています。この機械には、iTRAKサーボソリューションに加えて、従来型のサーボモータとAllen-BradleyのKinetix® 6000多軸サーボドライブが多数導入されています。これらのサーボソリューションは、紙おむつやおむつのパックへの押し込み、ステーション間の製品移動用ベルトの駆動、ターンテーブル、2つの製品圧縮ステップ、製品の位置決め、袋の溶接、袋の取り出し、取り出しコンベアへの最終移動など、多くのステップと機能に使用されています。
EtherNet/IPネットワークは、機械全体の配線を減らし、工場やオフィスの通信システムとの統合を容易にし、コネクテッドエンタープライズへのアクセスを提供します。
運用では、個々の不織布製品は、スタッカーによって製造機から取り出され、次にカウントされ、標準的なシーケンスにグループ化されます。高速スタッカーは最初の圧縮ステップを行ない、その後プッシャーが個別の製品スタックをバガーに接続されたハンドリングユニットに移します。スタックは再び圧縮され、回転して層または列として配置され、バガーに搬送されます。
バガーでは、ホイル袋が投入され、製品スタックはメインの圧縮工程に転送されます。プッシャーがこの製品スタックをiTRAKシステムにロードし、iTRAKムーバで個別に移動・位置決めして袋に押し込んでいきます。袋は密封され、二次包装などの次の工程に送られます。
結果
オプティマ社のマネージングディレクターであるオリバー・レブストック氏は、次のように説明しています。「この機械は、不織布製品の包装における現在の技術的な可能性の最先端を表しています。インテージナ社は、この新しい高速スタッカーの設計により、1分間に最大1,600個の製品を処理できるようになり、スタッカーインフィードにおける以前のボトルネックを解消することができたのです。」
「インテージナの運用では、フォーマット切換え時間が明らかに短縮され、1回のフォーマット切換えで約15分(50%)の短縮を実現しました」と、レブストック氏は続けます。「厚手や薄手の紙おむつへの変更、製品数の変更に応じて、搬送カセットが調整されます。搬送カセットの調整はHMIから行なうだけで、生産中に行なうことができます。しかも、この間、カセット内の製品を安定させるための締め付け機能は維持されます。」
レブストック氏は次のように説明しています。「フォーマット変更の簡略化は、1シフトに1回しかフォーマット変更がない場合でも、総合設備効率(OEE)に顕著な好影響を与えます。しかし、多くの不織布メーカからは、フォーマット変更の頻度がますます高くなり、1シフト当たり4回の変更も珍しいことではなくなっているとの報告があります。このような場合、迅速な段取り替えが時間短縮に大きく貢献することは明らかです。」
ロックウェル・オートメーションのアカウントマネージャであるヘルムート・クラスコによると、iTRAKソリューションは、ベルト駆動のインフラの制約をすべて取り払ったものだといいます。「また、ラインを拡張したい場合は、ムーバを追加するだけです。以前は、製品のサイズやパッケージング形式を変更する場合、複数の機械的な調整が必要でした。iTRAKを使用すると、HMIからの入力によりPACがすべて自動で行ないます。」
iTRAKシステムの研究とチューニングは、エンジニアとロックウェル・オートメーションのGOTC (Global OEM Technical Consultant)の協力を得て、加速・減速プロファイルや圧縮ステップなど、アプリケーションの特定の要求に合わせてiTRAK運用を最適化するために行なわれました。ロックウェル・オートメーションのGOTCは、パートナの機械装置メーカ(OEM)との製品および技術の採用を担当し、業界やアプリケーションに関する幅広い知識を持ち、ロックウェル・オートメーションの製品、技術、システムアーキテクチャに関する深い知識を持って、専門分野レベルのコンサルティングを提供することができます。
インテージナ・プロデュクション社のテクニカルディレクターであるクラウス・ウルリッヒ氏は次のように説明します。「オプティマ社の以前の包装システムは長年使用され、社内で非常に高い評価を得ていました。この新しい機械に対する私たちの期待はすべて満たされました。この新しい機械に対する私たちの期待は、すべて満たされました。機械はすぐに届き、わずか数日で稼働できるようになりました。そして、最初の設置の経験を生かして、2番目のラインの試運転にかかる時間はわずか1週間に短縮されました。」
ウルリッヒ氏は続けます。「私たちは、お客様がさまざまな種類の包装、スタッキング、コンテンツを必要とする市場の課題に直面しており、迅速に対応し、より速い切り替えを実現する製造ソリューションを展開しなければなりません。新しいソリューションを見つける必要があり、柔軟性とともに、機械のスループットを向上させる必要がありました。オプティマ社の以前のソリューションは、速度に制限があった(チェーンではこれ以上のスピードは出せない)ため、この新しいiTRAKベースの機械は大きな違いをもたらしています。お客様の求める包装品質を実現しながら、より高速に包装工程を回すことができるようになったのです。この機械は1年前から稼働していますが、結果は非常に有望です。要求された性能は短期間で達成されましたし、さらに高速化し、より高い生産性でラインを稼働させることができる可能性もあります。
「特に、IoTやインダストリ4.0に関連して、コネクテッドエンタープライズというコンセプトに注目しています。インフラがより接続されることで、バリューチェーンにおける私たちと他の人々との双方向のコミュニケーションにより、さらに高い効率性が実現されます。また、リアルタイムで製造データを収集し、即座に対応できるようになることも大きなメリットで、当社の包装業務のさらなる改善につながるでしょう。」
課題
前世代の機械は、長いベルトと固定ピッチのパドルを使って、包装する製品を搬送し、グループ化していました。このため、製品の切換え、特に製品のサイズ変更には、新しい製品サイズに合わせてベルトを調整するために、大幅な再設計が必要でした。このような変更作業は単独ではそれほど長くはかかりませんが、1シフトに4~5回行なわれると、ダウンタイムの累積はすぐに大きくなってしまいます。
公開 2016/10/14