お客様へのご提案
ヘルシンキに本社を置くメッツォ社は、サステナブル(持続可能)な鉱物処理技術の先駆者として、世界中の複雑な産業分野を支援しています。
骨材、鉱業、金属精錬およびリサイクル業界のすべてのお客様は、生産プロセスを改善しリスクを減らすメッツォ社の装置や技術およびサービスを受けています。
鉱業分野では、完全な自動運転への転換を1つの長期目標としています。ただし、メッツォ社は企業がそれを実現するためには、基礎から取り組みを始め、予知保全と資産の最適化のためのIIoTを使った接続性と可視性を達成する必要があることを認識しています。
機会分野の特定
石油&ガスなどの同様の産業と比較して、鉱業は伝統的に固定資産の利用度が低く、エネルギー効率が悪く、ダウンタイムが多いという傾向があります。このため装置やシステムのモニタ、保守および報告のための現場労働者を使用する非効率的な現場主義が必要とされてきました。
メッツォ社は鉱物処理装置の予知保全および資産最適化のためのIIoT駆動型ソリューションを作成することにより、鉱山が自動採鉱という目標に近づけるように支援を開始しました。その結果、Metso Metrics for Miningの導入により既存の資産の生産性を一貫して高め、多額の出費につながる機器故障やダウンタイムを防ぐことができました。
メッツォメトリクスは、予想外のダウンタイムを減らしメンテナンス作業の予測可能性と精度を改善することによって鉱物処理装置の総合設備効率(OEE)の低さを解決します。また、動作およびエネルギー効率の改善により装置のパフォーマンスも最適化します。
人工知能と人間の知能を活用
メッツォメトリクスは、重要な機器上でPLCデバイスとIIoTデバイスを接続することによって機能します。機器のセンサからデータを収集し、クラウドに安全に送信します。次にこのデータ上で高度なAIアルゴリズムを実行し新規または既知の障害パターンを検出し、データに潜在的な問題の可能性がある場合はマネージャに警告します。
鉄鉱石を採掘するオーストラリアの鉱山の1つで、メッツォメトリクスが鉱山の破砕機のデータから既知の障害パターンと異常を調査し、事故の発生予測を助け、先を見越してメンテナンスを行ない、ダウンタイムを回避します。
メッツォ社の最高デジタル責任者であるジャニ・プロランタ氏は次のように述べています。「当社は、ドライブおよび油圧システムを含むこのお客様向けの複数のサブシステムのアルゴリズムを開発し、振動パターンやオイルフィルタ、ブッシングの健常性に関するデータを追跡します。あるケースでは、振動パターンが粉砕機の特定のエリアで問題のあるパターンを示していました。当社のサービスチームが現場の保守チームに評価を依頼した時、彼らは修理が容易な構造の緩みを発見しました。この問題が発見されず修理されなかったとすれば、100万ドルを超える膨大なコストがかかる大惨事を引き起こした可能性があります。」
マシンアルゴリズムのトレーニングでは、特定のマシン動作に関する最適なパフォーマンスを設定するために4~6週間かかります。次にライブモードで24時間年中無休でモニタを行ない、潜在的な傷害または問題を検出および予測します。
チリのサンティアゴと中国の長沙のリモートチームは、マシンから入る信号を観察し、データを解釈して顧客のアクションを支援し、たとえ問題が検出されない場合でもパフォーマンスの最適化に関する助言を行ないます。彼らは緊急のアクションが必要なケースを管理し、現場のチームによるメンテナンスを調整する責任を持っています。メッツオ社の特性分野の専門家は、この情報を使用して世界中のメッツオ社のオフィスからリモートでお客様をサポートします。
これまでの成功
早期予測と設定は、鉱山処理プラントの最大の利益は事故とダウンタイムのコストを含む関連コストの回避から得られることを示しています。
世界各地の10以上の鉱山でメッツォメトリクスが既に使用され、1,000台を超えるIIoT機器が接続されています。複数のケースで早期発見が大幅なコスト削減につながることが実証されました。IIoTに対応する予知保全および資産最適化システムのセットアップに投資が必要ですが、お客様はすぐに効果を確認できます。
お客様にとって、メッツォメトリクスは間接的な利益も提供します。メッツォ社が新しい機器モデルを開発および発売すると、メッツォ社のエンジニアたちはアナリティクスを通じて得られるデータを使って、実際の現場条件における新設計のパフォーマンスをモニタします。次にこの設計は入力に基づいて改善され、よりスマートで効率的な装置が生まれ、将来の運用でさらに多くの利益をもたらします。
「当社が収集する情報は、お客様が当社のマシンをフィールドでどのように使用しているかについて貴重な知見を提供し、当社のRDチームが新しいモデルを迅速に開発し、市場投入までの時間を短縮するために役立ちます」と、プロランタ氏は言いました。
公開 2020/12/01