マッコーリー・ジェネレーション社では25年点検を実施した結果、同発電所の2台の天井クレーンに、現在のオーストラリアの安全規格を満たし、老朽化の問題に対処するための駆動システムのアップグレードが必要であることが判明しました。
ベイズウォーター発電所では、稼働の改善とテクノロジのアップグレードに取り組み、ロックウェル・オートメーションのソリューションズチームの専門知識を活用して、プロジェクト管理、設計、製造、設置、試運転を行ない、同社の要件を満たしたソリューションを提供しました。
クレーンの主な役割は、発電所の発電機を停止させるときに使用することです。シャットダウンは、作業中断時の必要性に応じて、年に1~2回行なわれていました。
ロックウェル・オートメーションのソリューションコンサルタントであるピーター・トマジックは次のように述べています。「クレーンの主な役割は、停電時に必要な機器を上げ下げすることです。発電所が通常運転しているときは、これらのクレーンは通常アイドル状態になっています。」
斬新なアプローチ
既存のクレーン構造のマンホールに適合するよう電気システムをカスタマイズする費用対効果の高いソリューションを設計するには、ロックウェル・オートメーションの専門知識とリスク管理のノウハウが必要な独自の課題がありました。
リスクアセスメントの結果、クレーンのアクセスマンホールは、標準的なギアプレートや新しいコントロールキャビネットを設置するのに十分な大きさではないことが判明しました。
「監査後、新しいソリューションを非常に窮屈な電気室に入れることになることがわかりました」と、トマジックは語ります。
クレーンの駆動システムは通常キャビネットにあらかじめ取付けられており、既存の電気系統はすべてクレーンのフレームに取付けられていたため、そこへのアクセスは船底の扉のようなものでした。まるで、クレーンの製造時に大きな開口部があり、その周りにメーカが作り込んだかのようでした。
「その結果、以前のアイデアを消して、まったく新しいキャビネットを設計しなければならなくなったのです」と、トマジックは語ります。
「かわりに、既存のクレーンの電気系統を持ち込んで、一度解体した既存のキャビネットに取付けられるような方法で、電気駆動キャビネットの内部を製造することにしました」と、述べています。
ロックウェル・オートメーションは、GuardLogixとPowerFlex DCドライブを特注のギアプレートに取付け、元のクレーンのキャビネットに設置するカスタム設計・製造のソリューションを提供しました。