ハニャン・パッケージング・アンド・エンジニアリング(Hanyang Packaging and Engineering, Inc.,)社は韓国大手の梱包機器メーカであり、自動包装機械と前部/後部フィーダに関して豊富な経験があります。
韓国で昔から人気のあるスナックは、海藻(海苔、韓国語で「キム」)から作られています。海藻は非常に薄く、梱包プロセスで破れる恐れがあるため、梱包は手作業で行なわれていました。しかし、需要の増加と生産量の増加に伴い、ハニャン・パッケージング社は高度な機械による自動化ソリューションの導入が、実行可能な代替案であると判断しました。
市場の需要に応える自動化ソリューション
ハニャン・パッケージング社は2つの大きな課題に直面していました。1つ目の課題は、ヒューマンエラーによる納品の遅延です。海苔を手作業で処理することで発生するヒューマンエラーや、正確性や柔軟性の欠如による商品の遅配という、非効率性が増大していました。
2つ目の課題は、需要の増大に伴って必要な生産性の向上と生産量の拡大です。既存の労働力では生産ニーズを満たすことが困難であったため、ハニャン・パッケージング社は自動化ソリューションの実装を目指しました。
スマートマシン設計がスマートマニュファクチャリングを実現
拡大する需要に対応するため、ハニャン・パッケージング社はスマートマシン設計に革新的なアプローチを採用しました。ロボット制御環境が分割された従来のシステムとは異なり、ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャを使用したデルタロボットはロボット制御からインデキシングや搬送にいたるまで、システム全体を1つの制御プラットフォームで管理します。単一の制御プラットフォームのみを使用することで、ネットワークとハードウェアの相互の接続性が向上します。
統合アーキテクチャシステムの一部であるCompactLogix 5370 L3コントローラは、他のLogixコントローラと同じプログラミングソフトウェア、ネットワークプロトコル、および情報処理機能を使用するため、すべての制御アプリケーションで共通の開発環境が実現します。単一の制御環境を使用するということは、コントローラが標準化されて、1つの制御タッチスクリーンからシステム全体を管理できるということです。また、コントローラ内のキネマティクスの機能により、全体的な機械設計が簡略化され、メンテナンス時のアクセス性が向上しました。
ロックウェル・オートメーションのシステムにはCompactLogixコントローラだけでなく、Allen-BradleyのKinetix 5500サーボドライブとVP-Seriesサーボモータも使用されています。サーボはデルタロボットを制御するだけでなく、モーションの正確なインデキシングにも使用されます。
ロックウェル・オートメーションのソリューションアーキテクトであるキム・キフンは次のように述べています。「1台のAllen-BradleyのCompactLogix 5370コントローラだけで、初めから終わりまでで必要なすべての処理能力が提供されます。ロボットとすべてのサーボドライブを1台のコントローラに統合し、キネマティクスをLogixの標準化されたCIP Sync/モーションプラットフォームに統合することで、ユーザのプログラミングの可能性を最大限に高めることで、高度なモーションを簡単に制御できるようになります。」
ローダはAllen-BradleyのPanelView Plus 7を使用してモニタされています。これは、オペレータがマシンステータスを即座に把握し、的確な意思決定を行なう必要がある場合に情報を動的にモニタ、制御、および表示する用途に最適です。