課題
- 概念実証と機械開発サイクルを合理化し、顧客データの活用、トレーニング、トラブルシューティングを向上する。
ソリューション
課題
- エミュレーションによる概念実証のマシンテストを最適化し、180万ドルの受注につなげる。
- 拡張された分析機能と直感的なダッシュボードにより、重要な情報へのアクセスを改善
- 強力なARツールにより、作業者のトレーニングを合理化
- 機械のライフサイクルを通じて最適な運用をサポートする新しいSaaS (サービスとしてのソフトウェア)バンドルである「Auto iNet」の開発を可能にする。
1972年の設立以来、LeMatic社は最先端のベーカリーソリューションを提供するだけでなく、機器のライフサイクルを通じて卓越した顧客サービスを提供することを誇りとしています。
LeMatic社社長のリチャード・カークランド氏は次のように述べています。「私たちの専門分野はスライスと一次包装です。現在、私たちの顧客の多くは大規模な卸売りのベーカリーですが、中規模なベーカリーでも仕事ができるような機器を開発しています。」
ミシガン州ジャクソンに本社を置く家族経営の同社は、世界40カ国以上に広がる設置ベースをサポートしています。LeMatic社は、ロックウェル・オートメーションのPartnerNetwork™プログラムに参加しています。
早期の技術導入が差別化につながる
LeMatic社の成功は、進化する業界の課題を素早く認識する能力によるものです。そして、お客様のニーズに応えるために、新しいテクノロジの力を活用することです。
カークランド氏は次のように述べています。「LeMaticは歴史的に、ロックウェル・オートメーションのソリューションをいち早く採用してきました。私たちは新しい技術を受け入れ、それを製品に取り入れるために製品開発の多くを費やしています。」
その一例として、同社は現在、お客様により良いサービスを提供するために、すべての主要な装置でリモート接続を提供しています。
LeMatic社のコントロールエンジニアであるクリス・ウォジュトン氏は次のように述べています。「飛行機で15時間かけて移動するかわりに、イーサネットを経由して東欧にある機器の修理を10分で完了させました。また、パンデミックのために出張できなかった南米のバガーラインの試運転には、リモート接続とオンマシンカメラを使用しました。」
Emulate3Dソフトウェアでインパクトのある概念実証を実現
LeMatic社は、新しいデジタルツールを機械開発プロセスにも取り入れています。
例えば、同社は最近、Emulate3D®デジタル・ツイン・ソフトウェアを使用して、新しい機械であるP7パターンフォーマーの製品設計と顧客エンゲージメントを導きました。
P7は、ロックウェル・オートメーションの制御プラッ トフォーム上に構築された複雑な機械で、1個のパッケージ製品をより大きなパッケージ構成に整列させる ために設計されています。製品はコンベアで一列になって機械に入り、頭上のロボット・ガントリ・システムでその場で受け止められます。このシステムは製品を整列させ、格納式コンベアにグループ化を解除し、トレイに製品を落下させます。
LeMatic社の電気技師であるグレン・ウィートン氏は次のように説明します。「Emulate3Dを使用して、CADモデルからシミュレーションを作成し、概念実証中にお客様に機械操作のデモンストレーションを行ないました。また、機械プログラムをPCにロードし、PLCを購入する前に、製品がオンラインでどのように動作するかを正確にエミュレートしました。」
「機械機能の事前デモンストレーションは、最終的に180万ドル相当の5台の受注につながりました。」
新しい洞察。より良いトラブルシューティング。より迅速なトレーニング。
LeMatic社の高度化する機械は、豊富なデータを生み出します。そして近年、同社はそのデータを取得・分析し、オペレーションを改善するための支援に熱心に取り組んでいます。
カークランド氏は次のように述べています。「私たちの目標は、お客様が傾向を把握し、情報を使って機器の問題に積極的に対処できるようにすることです。また、機械データを企業レベルで共有することで、設備や工場の比較も可能になり、ある工場ではうまくいっているのに、別の工場ではうまくいかないという原因を突き止めることができます。」
有用な情報へのアクセスを改善するために、同社はThingWorx産業用モノのインターネット(IIoT)プラットフォームをベースにカスタマイズしたSaaSソリューションであるAuto iNetを開発しています。このプラットフォームは、異なるデータソースを接続し、直感的なダッシュボードと分析を通じて、運用データの収集、集計、アクセスを行なうための単一ソースを提供します。
また、LeMatic社は、すべての操作・保守マニュアルをデジタル化し、Vuforia® ARソリューションに基づいて、SaaSバンドルに拡張現実(AR)を取り入れることを目指しています。
カークランド氏は次のように述べています。「オペレータの勤務期間は6ヶ月以内であることがよくあります。当初、当社のソリューションのAR部分は、主に反復的なトレーニングに使用されるでしょう。」
しかし、同社はARの機能をトレーニングにとどまらず、運用や保守の活動にも迅速に拡大することを想定しています。
IIoT対応だけではなく、IIoTを実装済み
LeMatic社にとって、ポートフォリオ全体へのIIoT技術の採用は、クラス最高のビジョンを支えるもう1つの方法にすぎません。
カークランド氏は次のように述べています。「私たちは、IIoT技術に真剣に取り組んでいます。私たちの機械はIIoTに対応しているだけでなく、IIoTを実装しているとパン屋さんに言える日がすぐそこまで来ています。
OEMパートナによるソリューションについては、こちらをご覧ください。