産業オートメーションおよびデジタルトランスフォーメーションのグローバルリーダであるロックウェル・オートメーション(NYSE: ROK)は、サウジアラビアのSAAKインターナショナル社と契約を締結し、同社のデジタルトランスフォーメーションを推進すると発表しました。
SAAK社とロックウェル・オートメーションは、同国の通信情報技術省(MCIT)と協力し、サウジ・ビジョン2030の一環として、Plex MESソリューションを使用してリアルタイムの情報を収集し、生産プロセスのボトルネックを特定して、設備全体の効率を最大化するという広範囲に及ぶ計画を策定しました。
Plex MESは、生産ライフサイクルを完全に可視化する先進の製造現場オートメーションプラットフォームです。セットアップが簡単で、作業の自動化、エラーの防止、インライン品質の向上など、生産ラインのあらゆる側面に関する高品質なデータをリアルタイムかつ長期的に収集することができます。
Plexは、シンプルで直感的なインターフェイスを通じて、可能な限り幅広いデータを利用できるようにします。Plexを使用することで、SAAK社は資材の入庫から出荷までの全行程(仕掛け品を含む)を効率的に追跡し、リアルタイムできめ細かなビジネスビューを提供できるようになります。また、ニーズや目標に合わせてカスタマイズしたダッシュボードを作成できるため、結果を出すまでの時間を短縮し、投資収益率(ROI)を最大化することができます。
当初、SAAK社とロックウェル・オートメーションは共同で、スデヘア工業都市に新たに開設された同社の工場のMicrosoft Azure上にPlex MESを導入しました。両社は協力して設備の有効性を最適化し、生産効率、廃棄レベル、可用性、計画外ダウンタイムに関する主要なパフォーマンス指標の改善に取り組みます。
最終的には、SAAK社はデータ収集の範囲を拡大し、Plex MES Coreがインストールされている生産ラインを拡大する予定です。このプラットフォームの使いやすさをいかし、SAAKの各チームは、さまざまなプロセス、場所、目標に特化した新しいダッシュボードを作成・設定する予定です。
そうすることで、SAAK社自身の効率性と生産性の向上だけでなく、政府の「サウジ・ビジョン2030」の一環である経済成長と多様化という国の野心的な目標を達成する上でも、重要な役割を果たすことになります。
ロックウェル・オートメーション サウジアラビアのマネージングディレクターであるフセイン・アル・ハテルは次のように述べています。「ロックウェル・オートメーションは、デジタルトランスフォーメーションと製造のオートメーションを取り入れる絶好の機会は今しかないと考えています。拡張現実(AR)やデジタルツインなどの進歩を通じて、当社の専門家は、お客様が制御と情報を統合し、企業がよりレジリエントでアジャイルになり、サステナブル(持続可能)になるのを支援することができます。これは企業にとって良いことばかりではありません。サウジアラビアのお客様を成功に導くことで、サウジアラビアの成功とサウジアラビアのデジタルトランスフォーメーションに貢献することが私たちの目標です。」
SAAKインターナショナル社のナセル・アラジミCEOは次のように述べています。「ロックウェル・オートメーションと提携できたことをうれしく思います。Plex MESを使用することで、生産の透明性と効率性の目標を最短時間で達成できると期待しています。これにより、当社の事業目標を達成できるだけでなく、サウジ・ビジョン2030の一環として、同国経済の多様化に重要な貢献を果たすことができます。」
Plex MESソリューションを使用するメリットは以下の通りです。
- システム性能と材料使用量に関する正確で詳細なリアルタイムの累積データにより、可視性が向上
- データと洞察により、エネルギー消費を削減し、ダウンタイムを削減し、その他の生産変数を最適化することで、コストを削減
- ボトルネックの特定と解消、システム利用率の最大化、主要ワークフローの高速化により、生産性を向上