Sani-Matic社は、食品、飲料、パーソナルケア、製薬業界向けに自動洗浄技術、衛生部品ソリューション、サービス、デジタルソリューションを提供する米国のメーカです。
- 規制上の要求
- 手作業によるデータ収集
- 紙ベースの報告
- データアクセスが限定的
- SaniTrend® Cloud Cleaning Reports
- SaniTrend® Cloudを搭載したデジタル・プロセス・レコーダ
- ThingWorx IIoTプラットフォーム
- 収益創出機会の拡大
- 顧客サービスの向上
- 運用データに関する知見
- 洗浄時間の短縮
- 水使用量の削減
ピーター・バリー氏は、Sani-Matic社の製品管理ディレクターです。Sani-Matic社は、CIP (Clean-in-Place: 定置洗浄)およびCOP (Clean-Out-of-Place: 分解洗浄)システム、装置、コンポーネントを含む自動洗浄ソリューションを設計・製造しています。ロックウェル・オートメーションのPartnerNetwork™のメンバーであるSani-Matic社は、食品&飲料、パーソナルケア、栄養補助食品・製薬会社にサービスを提供しています。
ピーター氏は、ASMEバイオプロセス装置(BPE)委員会および3-Aワークグループメンバー会議への参加を通じて、衛生設計およびプロセス技術知識を深めています。予防管理資格者(PCQI)であり、危害分析重要管理点(HAACP)認定者でもあります。
課題
規制上の要求と手作業によるデータ収集と報告
バリー氏は次のように述べています。「これらの業界は規制されています。「プロセス機器はクリーンでなければならず、重要なクリーニングを収集し報告する必要があります。」
従来、Sani-Matic社のお客様の多くは、このデータを手作業で収集し、自動化とデータ洞察が限定された紙ベースのレポートを作成していました。
ソリューション
クラウドベースのソフトウェアソリューション
だからこそ、Sani-Matic社は2020年にSaniTrend® Cloud Cleaning Reports® (CR)ソフトウェア製品を開発したのです。ThingWorx IIoTプラットフォーム上に構築されたSaniTrendは自動化されたクラウドベースのソリューションで、お客様はあらゆる自動CIPまたはCOPシステムからデータをセキュアに収集、保存、レポートすることができます。
バリー氏は次のように説明しています。「当初は食品&飲料業界向けに開発しましたが、その後、追加バージョンも発売しています。基本的な洗浄サイクルのレポートだけが欲しいというお客様もいらっしゃいますが、全体的な機器の有効性などについての洞察にも興味をお持ちのお客様もいらっしゃいます。」
Sani-Maticは現在、SaniTrend CloudにEssentials、Insights、Insights+の3つの階層を提供しています。Essentials層には、すべての重要なクリーニングデータのレポートが含まれ、InsightsとInsights+バージョンには、OEEトレンド、イベントログ、予防保全などの追加機能があります。これらはすべて、システムとオペレータの効率に対する可視性を高めるものです。
バリー氏は次のように述べています。「Insights+バージョンは、特に製薬会社向けに開発しました。完全なトレーサビリティにより、誰かがHMI上で何かを変更した場合、監査証跡に記録されます。また、デジタル・プロセス・レコーダも提供しています。これは、当社の洗浄システムと組み合わせることができるという点でユニークですが、他のプロセス機器と組み合わせることもできます。」
SaniTrend Cloudの他のバージョンと同様に、デジタル・プロセス・レコーダは紙ベースのチャートレコーダChart Recorderを含む従来のデータ収集方法に取ってかわるものです。
バリー氏は次のように説明しています。「これは円形の紙のチャートで、温度データやプロセスデータなどを収集し、その紙を取って保存し、コメントするものです。しかし、紙はご存知のように効率が悪く、時間が経つにつれて色あせたり傷んだりします。デジタル・プロセス・レコーダは、紙のチャートレコーダを直接置き換えるもので、クラウドベースのテクノロジを試してみたいが、何から始めたらいいかわからないというお客様にとって、簡単な出発点です。」
結果
運用上の知見により、洗浄時間の短縮と水使用量の削減を実現
Sani-Matic社のデジタルソリューションにより、同社はシステムや機器事業以外の収益源を拡大できただけでなく、専門知識を活用し、顧客サービスを向上させ、競合他社との差別化を図ることができました。
バリー氏は次のように述べています。「私たちの豊富な知識と、顧客データにリモートでアクセスしレビューする能力によって、私たちは貴重な知見を集め、どうすればより速く洗浄できるかなど、お客様がシステムをより良く使用する方法について提案できるようになりました。なぜなら、お客様はできるだけ早く洗浄して、生産工程に戻りたいからです。」
Sani-Matic社のお客様の中には、洗浄時間を20%短縮し、水の使用量を50%削減したところもあります。
「すべては、お客様のシステムで何が起こっているかを確認し、迅速に提案できる「バーチャルな現場部隊」があるからです」と、バリー氏は語ります。
公開 2024/06/25