お客様へのご提案
課題
- 工場での生産能力と信頼性の向上に役立つスマート安全ソリューションを設計、設置、および試運転
ソリューション
- Allen-Bradley®のGuardLogix® - EtherNet/IP上の統合制御と安全を提供
- Guardshield® POCセーフティ・ライト・カーテン - 工場にゾーン分離を提供
- Guardmaster® 442G多機能アクセスボックス(MAB) - 統合されたアクセス制御とガードロックを提供
- Studio 5000® Logix Designerソフトウェア - エンジニアリングと試運転の時間が大幅に短縮
- MABのEtherNet/IP接続により配線が減少し、立上げ時間が短縮し、コストが削減
結果
- 故障検出の改善
- 安全システムの故障によるダウンタイムは減少したため、OEE (総合設備効率)が0.3%向上
- 機器の可用性が増加したため、生産時間が年間24時間増加することになる。
- 新しソリューションはAS/NZ規格4024を満たし、メンテナンスと調整が容易
過去90年間で、ウィンストン・ウォールボード社は、石膏プラスターボード、乾式壁システム、および関連製品とサービスのニュージーランドで唯一のメーカおよびマーケティング会社になりました。
ウィンストン・ウォールボード社は、オークランド、クライストチャーチ、ウェリントンに施設を持っています。同社は継続的な研究に取り組んでおり、ニュージーランドの主要な産業研究開発センターの大学の研究者と密接に連携して、製品、システム、ソリューションを継続的に改善しています。
工場の中核部分は、同社のオークランド石膏工場内の接合部および仕上げコンパウンドエリアです。これは、ニュージーランドで接合部および仕上げコンパウンドを生産できる唯一の生産施設です。複雑なプロセスの最終ステップとして、このマテリアルハンドリングのセクションは、完成品の密閉、運搬、方向付け、パレタイズ、ラップを行ないます。
接合部と仕上げエリアのマテリアルハンドリング用機器は2002年に設置されました。このエリアで以前必要だった大量の手作業が大幅に削減されたため、この設置は生産性と技術の根本的な進歩を表しています。ただし、過去15年で、製造における機械安全規格と機械に対する一般的な期待は大幅に更新されました。
最新の安全規格に準拠し、信頼性を向上させるために、ウィンストン・ウォールボード社は、パレタイジング要件を満たし、会社の生産能力拡大を支援するために業界をリードするソリューションを設計および配備するために、NHPエレクロニカル・エンジニアリング・プロダクツ社にアプローチしました。NHPエレクロニカル・エンジニアリング・プロダクツ社はロックウェル・・オートメーションの製品とサービスの代理店です。
マテリアルハンドリングの自動化
マテリアルハンドリング用機器は、さまざまな媒体で梱包されたドライ製品とウェット製品の2つの流入ストリームを同時に処理するという困難なタスクに使用されます。仕上げコンパウンドエリアは、3つのセクションに分かれています。
ドライ・ミックス・セクション: エンドユーザは、さまざまなサイズの袋に梱包された5kgから20kgまでの製品を混合する必要があります。
ウェット・ミックス・ステーション: すぐに使用できる状態の製品が、2リットルから15リットルまでのさまざまなサイズのバケツ、および14リットル入りのボックスに梱包されています。
第3のセクションでは、ウェットミックスとドライミックスをロボット・パレタイジング・システム上で混ぜ合わせます。
安全はシステムオペレータにとって最も優先順位の高い要件の1つです。
これらのマテリアルハンドリングのゾーンを再検討すると同時に、ウィンストン・ウォールボード社は、新しい規格に適合するために更新が必要なエリアを特定するためにリスクアセスメントを実施しました。
ウィンストン・ウォールボード社の製造安全エンジニアであるショーン・サンダーズ氏は次のように述べています。「プロジェクトの当初の目的は、能力を満たせなくなった老朽化したパレタイジングロボットを交換することでした。接合部と仕上げエリアの安全をアップグレードして、セルのパレタイジングの基準に準拠し、そのエリアで制御からデバイスまでの新しい安全システムを実装することにしました。」
スマート安全ソリューション
機能安全仕様は、ウィンストン・ウォールボード社の安全年要件に最適な製品およびソリューションの特定に役立ちました。サンダーズ氏は次のように述べています。「ロックウェル・オートメーションの全範囲の製品を使用して、完全に統合され、接続された安全システムを提供することにしました。」
マテリアルハンドリング用機器の統合された制御と安全は、Allen-Bradley®のGuardLogix®プログラマブル・オートメーション・コントローラ(PAC)によってもたらされました。制御システムは、EtherNet/IP上のStudio 5000® Logix Designerを使用してプログラムされました。シームレスな統合を実現し、ハード配線されたテストを最小限に抑えることができ、妥当性確認と検証の簡素化により、設計、エンジニアリング、プロジェクト開発の時間を節約します。
プラントのマテリアルハンドリング用機器に関連する安全にかかわる危険源を考えると、必要に応じて安全モードで機械にアクセスできるように、危険源と作業者の間を適切に保護することが重要でした。Guardshield® POCセーフティ・ライト・カーテンは工場のゾーン分離を提供し、最新のGuardmaster® 442G多機能アクセスボックス(MAB)はこのアプリケーションに理想的なソリューションを提供しました。統合されたアクセス制御およびガードロック装置であり、全身アクセスアプリケーション向けの完全な安全保護ソリューションを提供します。
442G MABゲート・アクセス・ロックはEtherNet/IP接続を備えており、システムをハード配線する必要はありません。ロックウェル・オートメーションのコネクテッドコンポーネントのテクニカルコンサルタントであるサイモン・ジョンソンは次のように説明しています。「MABは、簡単に設置して、 個別のソレノイドロック、ラッチ機構、機械的な停止、複数のボタン、インジケータ、および非常停止オペレータ、およびエスケープリリース機構を置き換えることができる既成のアクセスユニットを提供します。これは、すべてを統合して設計する必要があります。MABは、事前に設計され、PLe安全遂行レベルに合わせてTUV認証されたシンプルで経済的な選択肢です。」
ウィンストン・ウォールボード社の新しいスマート安全ソリューションは、高度な安全制御を実行する柔軟性を提供します。すべてのタスクが利用可能であり、豊富な診断情報がMABおよびGuardLogixによってキャプチャされます。安全と運用データのパワーを活用することで、安全のコンプライアンスとパフォーマンスを大幅に向上させることができます。スマートマシンをコネクテッドエンタープライズで使用できるようにし、総所有コストを削減しながら生産性を高め、ダウンタイムを最小限に抑えます。
サンダーズ氏は次のように述べています。「取付けと立上げに要する時間が、MABを使用することによって大幅に短縮されました。計画的にシャットダウンして既存システムを取り外し、安全アップグレードを設置して試運転までがわずか14日ほどで済みました。これを達成できたのは私たちが統合安全ソリューションを使用したからで、使用しなかった場合は予定通りに完了させるのは困難だったと思います。さらに、私たちはシステムを他のプロセスに現場で統合しましたが、デジタル通信によってすべてが簡単に完了しました。」
稼働時間の維持
サンダーズ氏は次のように述べています。「新しいソリューションはAS/NZ規格4024を満たしており、メンテナンスの容易さと調整の容易さを提供します。メンテナンスと障害発見の観点から、私たちに大きな利益をもたらしました。それは工場の全体像の一部であり、統合された機器へと向かっています。」
このソリューションの結果、安全システムの故障によるダウンタイムは減少しました。旧式の安全システムを使用した場合は、障害イベントの診断に数時間かかりますが、スマート安全システムに基づく新しいGuardLogixを使用する現在では、安全システムの状態に関する診断情報をオペレータと保守チームはすぐに確認できます。これにより速やかな修理と生産再開が容易になり、OEE (総合設備効率)が0.3%向上します。これは、安全システムが機器の可用性を向上させ、生産時間が1年間で24時間も増えることを意味します。
さらに、このシステムはコンプライアンスを推進するためのツールをウィンストン・ウォールボード社に提供するだけでなく、簡単に操作によってオペレータに安全な運用手順を提供し、生産性を強化することができます。安全情報を環境保健安全管理システムに組み込むことにより、ポリシーと運用手順の間の日常的な食い違いを特定し、従業員の行動やコンプライアンスを改善することができます。
以前の従来の安全デバイスでは、診断データをより多く取得するためには、より複雑な配線ソリューションが必要でした。スマート安全ソリューションを使用すると、より多くの診断データにアクセスでき、配線システムを簡略化することができます。統合スマート安全ソリューションは、機械や生産ラインの全体像を把握するのに必要な情報をいつでも提供できます。
さらに、安全システムのパフォーマンスと停止に関する可視性の向上により、シャットダウンの根本原因を特定することができます。また、安全および生産データを組み合わせて、安全に関連するシャットダウンの頻度、期間、時刻および場所の理解に役立てることができます。
NHP社の技術専門家(安全および危険区域機器)であるアダム・ケイン氏は次のように述べています。このプロジェクトは、プラント全体の通信インフラの構築に向けた最初の一歩にすぎません。GuardLogixのようなプラットフォームを使用することは、統合安全を備えた未来の工場を構築するための基盤になります。このプロジェクトの成功により、ウィンストン・ウォールボード社は自信をもって新しいテクノロジを使用し、プラントのアップグレートに投資することができます。」
Allen-Bradley, GuardLogix, Guardmaster, GuardShield, Rockwell Automation, Rockwell Software, およびStudio 5000は、Rockwell Automation, Inc.の商標です。
EtherNet/IPおよびCIP Safetyは、ODVAの商標です。
公開 2019/06/13