機械装置メーカは、グローバルな競争と急速に進化しているテクノロジの中で自社を差別化するという課題に直面しています。スマートマシンとスマート機器はデータへの前例のないアクセス、より優れた接続性、堅牢なセキュリティを提供し、御社と御社のお客様をより大きな成功へと位置付けます。
よりスマートなIoT対応マシンへの需要は激増していますが、エンドユーザの施設で迅速かつコスト効率よくスマートマシンを統合することは、多くの機械装置メーカにとって重要な課題です。
市場や現場で対応しなければならない一般的な質問は、以下のようなものです。統合を容易にし、スマートマシンが提供するソリューションを改善するために、制御システムをさらにいっそう情報対応にするにはどうしたらよいでしょうか?
スマートマシン向けのスマートオブジェクト
現在、開発中の画期的な制御システム設計は、機械装置メーカがシステム統合のずっと前に検出可能なデータポイントとデータ関係モデルを定義できるようにすることによって、機械の統合方法の変更に焦点をあてています。これらのデータポイントは、今では、機械プログラミングプロセスの一部として制御レベルで定義できるようになり、設計プロセスでの新たなレベルの効率を実現しています。
この新機能の中核は、タグ構造の一部となる「スマートオブジェクト」を設定可能にするシステム設計の指示事項です。情報システムアプリケーション要件に従って、スマートオブジェクトはどんなデータを収集するか、そしてどのようにして、いつそのデータを収集するか特定します。
2番目の命令セットは、データ周辺の組織を作成し、データをどのようにグループ化するかを決定します。例えば、6つのデータポイントが全体として意味をなす場合、命令は、データポイントを同期的に収集するために単一の「親」を定義します。
マシン制御プラットフォームに追加された情報ゲートウェイソフトウェアは、組織モデルと共に収集されたデータを検出し、データベースに自動的にマッピングします。必要なデータを取り出すために、情報システムアプリケーションはゲートウェイと通信します。ゲートウェイでは、収集データとデータモデルがデータベース形式でアクセス可能です。
新しいアプローチが統合を合理化
スマートマシンの制御システム設計へのこの新しいアプローチは、機械がプラントフロアに到達する前に、統合プロセスのもっとも手間のかかる部分の1つを効率化します。これは、PLC命令を使用して制御プラットフォームの機能を構成するのに慣れている、御社のスタッフの既存のスキルセットを活用することによって可能になります。
統合の合理化は重要な目標である一方、スマートオブジェクトに基づいたアプローチは機械のライフサイクル全体で以下のさらなる利点をもたらすことができると想定しています。
より優れた同期データ
- 今日のプラントフロアでは、情報アプリケーションが時間間隔に基づいて個々のデータポイントのために、マシン制御システムをポーリングします。非同期データで構築された関係モデルは、収集された変数のシーケンスに依存しており、分析を必要とする条件が見つかった場合には、しばしば不完全なことがあります。
- スマートオブジェクトは、制御システムで検出された条件に基づいてデータ収集を自動的にトリガします。条件に関連したすべてのデータは、イベントが発生する場合に、同期して収集され、情報ゲートウェイに送信されます。
- 例えば、短期的には、同期データは「運転」から「フォルト」に機械の状態が変更した理由を正確に指摘するのに最適です。長期的にも、同期データは総合設備効率(OEE)を改善するために優れた洞察を提供します。
必要な処理能力を抑える小さなデータセット
- 異なる情報アプリケーションが、同じ機械データを探していることがよくあります。現在のところ、各アプリケーションがマシン制御システムをポーリングし、データセットを作成し、プラントデータのフットプリントを拡張してしまっています。
- スマートオブジェクトは、多くの場合、同じものを探している複数のアプリケーションによる問い合わせを最小化します。結果としてデータセットの数が大幅に少なくなり、データ管理、分析、ストレージに関連するコストが低下します。さらに、データの同期収集はデータセットのエラー入力、「ノイズ」が少なくなることを意味し、データが情報システムアプリケーションで使われる前にノイズを識別したり、削除するのに使用される処理能力が小さくてすみます。
機械装置メーカがよりスマートな機器を構築するのを、当社のテクノロジがどのように支援するかについてはこちらをご覧ください。
