Ascend Automation & Controls社は、効果的かつ効率的な石油&ガスソリューションのために、経験豊富な熟練したスペシャリストが、必要な製品とサービスを提供します。Ascend社はCAM Integrated Solutionsの一部門です。
- Nuvoil社の複雑なガス調整プラント制御システムを、限られたスケジュールの中で設計する。
- Allen‑BradleyのControlLogixプロセスコントローラおよびFactoryTalk HMIを特長とするロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャ
- システムが3,000以上のデータポイントを管理
- プラントは9カ月で立ち上がり、12.4カ月でフル稼働
- プラントは毎日約32万立方フィートのガスを処理し、毎日約20万米ドルの収益
課題
希少資源を最大限に活用する
原油を採掘する際には、必ず水、砂、天然ガスが混じっています。メキシコのベラクルス南方のイクサチ油田で大量の埋蔵量が発見されたとき、原油の抽出と輸送は比較的簡単な作業でした。
石油を分離してパイプラインで輸送するのはかなり簡単ですが、天然ガスの管理には別の問題があります。
Grupo Nuvoilのエンジニアリングディレクターであるムダール・ジャマール・エディン氏は次のように述べています。「石油は液体のように扱われ、パイプラインやトラックで輸送されます。天然ガスは、商業用パイプラインで輸送される前に処理され、圧縮しなければなりません。」
処理工場にアクセスできない場合、生産者は通常、天然ガスを点火または「フレア」して処理します。このやり方は無駄が多く、環境問題を引き起こします。また、フレアは油田事業者にとっては収入源の損失を意味します。
フレアを最小限に抑え、収益を最大化するため、イクサチの事業者は油田の近くにガス調整プラントをできるだけ早く納入するようNuvoil社に要請しました。Nuvoil社は、ベラクルスに本社を置くエネルギーサービスとソリューションのリーディングプロバイダです。
限られたスケジュール。複雑なプロセス。
ガス調整プラントの作業範囲には、エンジニアリング、調達、建設、そして完成したプラントの操業と保守が含まれています。坑井パッドから約10マイル離れた32エーカーの敷地に完成したパパン・ガス処理プラントは、1日当たり3億4500万標準立方フィート(345MMSCFD)の天然ガスを処理するよう指定されました。
エディン氏は次のように述べています。「タイムラインは厳しいものでしたが、私たちにはお客様のニーズを満たす能力があるとわかっていました。過去に同様のプラントを建設した実績がありますし、フレア回避は当社のコアビジネスです。」
お客様の要求を満たすため、Nuvoil社は極低温ガス処理システムを設計しました。このシステムの複雑さを大げさに言うことは非常に困難です。
坑口では、油、水、砂、天然ガスが分離されます。その結果、硫黄を含む「サワーガス」が約200°Fの温度でプロパンガス処理プラントに入ります。最初の段階で、ガスは120°Fまで冷却され、残留砂と汚れが分離されます。
次に、ガスはスウィートニング(硫化物の除去)プラントに入り、そこで硫黄が除去された後、モレキュラーシーブ脱水システムに移り、そこで湿度が吸収されます。その後の冷却工程で、ガスの温度は約-121°Fまで下がります。
「冷やすとガスが凝縮します。その結果、LPG (プロパン/ブタン)やその他の炭化水素を除去することができます。残るのはほぼ純粋なメタンとエタンです」と、エディン氏は説明します。
最後に、ガスは商用パイプラインで輸送するために圧縮されます。
ソリューション
3000以上のデータポイントを管理
Nuvoil社は、プラントの導入を迅速化するため、過去に協業して成功した制御システムインテグレータであるAscend Automation & Controls.社を選択しました。Ascend社はCAM Integrated Solutionsの一部門で、ロックウウェル・オートメーションのPartnerNetwork™プログラムのメンバーです。
Ascend Automation & Controls社の副社長であるオラシオ・ティノコ氏は次のように述べています。「当社はガス調整システムに精通しています。約11年前にNuvoil社の制御システムを開発しました。もちろん、新システムはさらに高度で効率的な操業を可能にします。」
ロックウウェル・オートメーションの制御プラットフォームはAllen‑Bradley®のControlLogix®プロセスコントローラとFactoryTalk® View HMIをベースにしています。システムの監視を容易にするため、Nuvoil社は、プラント内の12台の55インチディスプレイを備えたビデオウォールと、制御室の4台のオペレータワークステーションを利用しています。
プロセスを管理するために、3,000台以上の計器が物理的にシステムに接続され、150近いPIDループが含まれています。
ティノコ氏は次のように述べています。「このような複雑なシステムでは、データポイントが急速に増えていきます。データトレンディングを使用することで、Nuvoil社は運用、保守、保管移管をサポートするレポートを作成することができます。」
さらに、Ascend社はFactoryTalk Historianソフトウェアを近々システムに追加する予定です。
ティノコ氏は次のように述べています。「まず、プラントを稼動させることに集中しました。今は、Nuvoil社が複数の目的のために分析を実行できるように、長期的なデータ保存機能を提供することを目指しています。」
結果
期待を超える
Nuvoil社はプラントを9カ月で完成させ、12.4カ月でフル稼働させました。現在、プラントは毎日約32万立方フィートのガスを処理し、毎日約20万米ドルの収益を上げています。
ティノコ氏は次のように述べています。「油田事業者がガスを燃やすことは、資源を燃やすことであり、お金を燃やすことでもあります。ガス調整設備は、さらなる収益源をもたらします。」
Ascend社は、Nuvoil社とのパートナシップを継続し、プラントのオペレーションを最適化していくことを期待しています。
エディン氏は次のように述べています。「現在、効率を高めるために人工知能(AI)のオプションを検討しています。ロックウェル・オートメーションが提供する製品とのマッチングを図り、それらの機能を追加できるよう、正確なニーズを評価しています。」
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公開 2023/09/14