お客様は製造環境に関して固有の課題を抱えており、ロックウェル・オートメーションはお客様の生産性を可能な限り維持するために、過酷な温度からウォッシュダウンまで、最も過酷な環境で動作するように設計および構築された重要なオートメーション製品を提供しています。そして現在、腐食性ガス環境向けの製品が加わりました。このポートフォリオを「XT」と呼んでいます。
腐食に対する新たな取り組み
腐食性環境に関する当社の新たな理解により、生産性を維持
ここ数年、世界各地の製造メーカでOEE、マシンの稼働時間、信頼性などのKPI (主要業績評価指標)の悪化が見られます。また、予定外のダウンタイムによって生産が中断され、ボトムラインは打撃を受けています。問題となっているのは 腐食です。特に、タイヤ、金属、パルプ、製紙などの産業、さらには上下水道でさえも発生する大気汚染物質です。これらの汚染物質は新しいものではなく、温度と湿度と組み合わさると、産業制御製品に見られる電子部品に腐食を引き起こすため、最新の制御システムにこれまで以上に大きな影響を及ぼしています。
御社の業界はリスクが高いですか?
腐食はどこでも起こり得ます。以下に、問題が検出された業界の一部を示します。
- 動物保護分野
- 化学製品製造
- 穀物加工
- 海洋/沿岸(塩)環境
- 食肉包装工場
- 金属鋳造所
- 鉱業
- 石油精製
- パルプおよび製紙処理
- 動物製品用のレンダリングプラント
- タイヤ&ゴム製造
- 廃水/上下水道施設
腐食性ガスはプラントで予期しないダウンタイムを引き起こしていますか?
- 産業制御製品の故障と腐食の観察を文書化します。
- 腐食分類クーポンを使用して環境をテストする方法については、ロックウェル・オートメーションの代理店または最寄りの営業所までお問い合わせください。
- クーポンが評価されると、監視対象領域で検出された腐食レベルを示すレポートが届きます。データを使用して、環境全体の腐食の重大度を識別するヒートマップを構築します。
- 懸念が特定された場合は、以下のベストプラクティスを実施してください。
- 電気制御部品の仕様および機械のBOMを変更して、耐食性製品を使用する
- パネル設計および設置仕様を、より堅牢な密閉型/非換気型IP54設計に変更する
- サプライヤが同じ推奨事項に従っていることを確認する
- 最小限の取付け間隔については、製造メーカの推奨事項に従う
主導権を握る
ロックウェル・オートメーションは、広範な問題の解決を主導しています。
当社の調査により、今日の産業用制御システムが腐食しやすい理由が明らかになりました。
世界中のタイヤメーカが施設内でタイヤ産業に特有の環境条件をテストすることを許可してくれたことで問題の重大性と本質を把握することができました。
タイヤ、パルプ、製紙、金属、上下水道などの環境特有の課題と、一般的に使用される業界標準テストを超える腐食に対処するために必要なことを学習しました。
当社の新しい加速テストプロトコルは、腐食性プラントに見られる独自の環境条件を正確に再現します。
最も厳格な業界標準の試験と当社の新しいテストプロトコルを組み合わせることで、当社の対腐食ソリューションの有効性を新しい次元で把握することができます。
運用を維持するための重要なコンポーネント
XT腐食性ガス保護機能を搭載したPowerFlexドライブ
腐食性ガス保護搭載GuardLogix
プラントの腐食に打ち勝つ
腐食に関連するダウンタイムと戦う
過酷な環境からの保護
より優れた生産性を達成
腐食性ガスに対する防御
可変周波数ドライブは多くの場合、お客様の施設の主力機器であり、継続的な生産のために不可欠です。XT腐食性ガス保護を搭載したPowerFlexドライブにより、腐食による早期の機器故障の脅威軽減をサポートできるようになりました。
当社の調査から、腐食性ガス環境での可変周波数ドライブの腐食による早期の機器故障に関連するダウンタイムを製造メーカが低減するのに役立つソリューションと推奨事項を開発しました。
すべてのPowerFlex® 755TL、TR、TMドライブで標準で使用可能なXT腐食性ガス保護と、PowerFlex 755TSドライブのオプションとして、プラントの可変周波数ドライブに対する腐食の影響と戦うことができます。
お客様の環境に合わせた設計
ロックウェル・オートメーションの耐食性製品は、以下を組み合わせた最も厳しい腐食環境テストプロトコルの1つでテストされています。
ガス状硫黄化合物の供給源を持つ産業向けのロックウェル・オートメーション独自の加速腐食テストシリーズ
業界トップのASTM B845メソッドK加速腐食試験における30日間の暴露
自覚していない問題
腐食性ガスは常に存在していました。なぜ今、問題になっているのでしょうか。
当社は、数年の時間と多大なリソースを費やして、タイヤ環境における腐食による部品問題を調査しました。以下がその調査の結果です。
新世代の高密度パッケージ産業用制御機器は、従来の製品よりも腐食による故障が発生しやすい。
腐食の問題は、さまざまな制御機器およびベンダーにわたって存在します。過酷な環境向けに設計された製品であっても影響を受ける可能性はあります。
タイヤ工場特有の大気汚染物質が、産業用制御機器の部品の腐食の原因となっています。
これらの汚染物質は、世界中のすべてのタイヤ工場に存在します。また、程度の差こそあれ、タイヤ工場のすべての区画に存在する可能性があります。
現在の業界標準の促進腐食試験では、タイヤ工場環境で見られる腐食の種類と割合を再現できない。
促進腐食試験に一般に使用される業界標準の混合流動ガス(MFG)試験(ASTM B845、IEC 60068-2-60、およびANSI/EIA-364-65B)は、多くの業界で見つかった汚染物質に由来します。その結果、それらに基づく試験では、タイヤ環境に特有の条件で製品がどのように機能するかを正確に測定できません。